2018-01-01から1年間の記事一覧

今年の国内ドラマ

民放の連ドラでリアル視聴したのは『コンフィデンスマンJP』のみ。古沢節は健在だったものの、『リーガルハイ』第一部や『デート』に比べると、コンマ数秒自分好みのテンポより遅かったり、どんでん返しがしつこく感じられたりで、永久保存する気にはなれず…

今年の海外ミステリ追加

鳥頭が感銘を受けた作品を二つ思い出した。 『ライン・オブ・デューティ 汚職特捜班』(2012年BBC2) イギリスの警察署内の不正を捜査するAC-12に配属された男がじわじわと汚職警官を追い詰めたりネチネチといたぶられたりするお話。 ここに注目その1:映画出…

今年の海外ドラマ

不覚にも北欧の作品をチェックしそこなった。鳥頭ゆえ、直近のものから覚えている範囲でさかのぼって列挙を試みる。 『無実はさいなむ』(2018年BBC)不安をあおるカメラワーク、達者な俳優陣、(たぶん)原作からの巧みな逸脱。登場人物の過半数がいやな奴な…

『フェイクニュース』

ドキュメンタリーに関しては日本よりましなおふらんすやアメリカやオランダ制作でも、フェイクニュースが絡むと我田引水なしろものしか見たことがない。"フェイク・フェイクニュースドキュメンタリー"のオンパレードである。善男善女が怒ったり呆れたりして…

『未来を花束にして』(監督:サラ・ガブロン)

シネフィルWOWOWで視聴。 最後に"世界の国名"とそこで婦人参政権が認められた年が延々流れる。東アジアは中国以外はシカトであった。性差別はだめでもアジア差別はOKですか。 東アジアは総スルーにしたかったけど、チャイナマネーの御威光に屈しただけ? 原…

『西郷どん』第37回『江戸無血開城』

「慶喜を将軍に推すために輿入れしたのに、今は慶喜を倒せと頼んでいる」と語る天璋院。ここまで毎回見ていれば、感慨を持てたかもしれない。景子ちゃん、よくがむばった! 室内シーンで、葵の紋をかたどった欄間が映ったのには心躍った。ありえない西郷と慶…

『60分特番 岡田准一×監督:木村大作が語る"美しい時代劇"ができるまで』(時代劇専門チャンネル)

楽屋話はスタッフに限ると思ってきたが、今回の監督&主演の対談はテクニカルな話題も多く、おもしろかった。 監督のワンシーン、ワンカットの希望を叶えるために、岡田が立ち回りを考え直したあたり、すごいな。デューク真田もいい加減一度、帰国したらどう…

『散り椿』(監督:木村大作)

ストーリーに関するネタバレはほとんどなし。 木村監督による美しい撮影、だれない演出、岡田考案&実演による見事な殺陣、十六頭立ての馬の疾走シーン。オールドファンには嬉しい時代劇だった。主人公の妻の真意を解き明かすミステリ映画にもなっている。「…

三連休中のドラマ

『乱反射』石井裕也が脚本演出というのに惹かれて録画。期待以上のおもしろさであった。 ブリタニカ国際大百科事典小項目事典によれば、「乱反射:物体の表面がなめらかな面でないとき、その凹凸のために入射した光が,いろいろな方向に反射散乱される現象。…

『不惑のスクラム』第1回『老いてなおヤンチャであれ!』

「ラグビーは後退しながら前に進む。まるで人生みたいじゃないか」 画面のなかでいい風が吹いている。あまり予備知識は仕入れず、『不滅のスクラム』と勘違いして見始めたが、期待を超える第1回だった。先日の『太陽を愛したひと』からスポーツが絡むよいド…

『太陽を愛したひと』(NHK総合)再放送決定!

9月1日(土)午後3時5分~4時15分に再放映 昨日やっと録画をチェックしたばかり。年内に午後8時台に再放送してより多くの人に見てもらいたいと思ったが、ずいぶん早くに再放送が決まって何より。 今月は『満願』(NHK総合)に心臓をわしづかみにされたが、『太…

『西郷どん』第三十二回『薩長同盟』

二月で早々に挫折したにもかかわらず、役者だけは見逃してはもったいないという風評につられて今月からおめおめとカムバック。一番よいのは撮影班という印象だ。富貴が部屋にたたずむ光景はいつも美しいし、室内の対話場面など音を消していたらまるで重厚な…

『BORDER』(テレ朝チャンネル1)再放送終わる

聞きしに勝る快作で満足満足。堪能した『MOZU』でさえダビングが億劫で結局やらずじまいだったが、このドラマはダビングしてもいいかなという気分。 放送前からプロットはすべて決まっていたとかで、大人の事情で路線変更しましたみたいな事態が起こらず祝着…

『チア☆ダン』ep1-2

オダギリジョーが出るからには一定水準かと期待してチェックしてみた。太郎は彼でなくてはできないような役とも思えないし、もともととくに食指が動く題材でもないのだが、家人が喜んで見ているので、三か月つきあうことになりそうだ。 チアダン部の友情物語…

『ポリティカル・アニマルズ』全6回(AXN HD 海外ドラマ)

8月に再放送予定。 題名から『ハウス・オブ・カード』並みの獣の闘争ドラマかと思いきや、それ以上に理想の追求、公務と家族の幸福の両立の問題、政治家とジャーナリストの付き合い方、みたいなテーマに比重が置かれた盛りだくさんなドラマだった。 国務大…

『女と男の観覧車』(監督&脚本:ウディ・アレン)

ここではないどこかを夢見る元端役女優のお話。80代に入っても精力的に映画を撮り続けるウディ・アレン。あと何作楽しませてくれるだろうか。 不幸な結婚生活を送っている……と思っている主婦が若い男と恋に落ちる。『カイロの紫のバラ』風味かと思いきや、か…

『コンフィデンスマンJP』第9話~第10話

大阪北部地震において被災された方々にお見舞い申し上げます。震度7の揺れから3時間以内に電気を復旧させる電力会社の皆さんには、尊敬の念しかない。粛々とインフラを復旧させる人々をまたもマスコミが邪魔しているようだが、こういうのを規制する法律でも…

『空飛ぶタイヤ』(監督:本木克英)

原作未読。WOWOWドラマの出来を超えるのはむずかしそうだけど、主演が長瀬智也氏ということで少々興味を持って鑑賞。極私的にはWOWOW超えの要素はごく少なかったものの、まっとうに戦う者が勝利するジャンルの邦画としては良作の部類と感じたし、クライマッ…

『鳴門秘帖』第7回『絶体絶命の船出』

春田純一がしっかり腰の入った太刀捌きを見せてくれた。さすがはJAC仕込みである。あっという間に終わってしまったが、これまでの7話で一番見ごたえのあるチャンバラだった。 前回の予告では「隠れ場所がばれてしまうのか?!」とハラハラさせられたが、お米陣…

『BORDER』再放送スタート

6月1日夜9時から毎週金曜日、テレ朝チャンネル1にて。 評判を耳にして、ぜひ見たいと思っていたミステリ・ドラマ。昨年10月放送の単発『BORDER 贖罪』には惹きつけられた。本放送が4年も前だとは知らなかった。 銃弾が脳内に残ったために死者と会話を交わせ…

『コンフィデンスマンJP』第7話~第8話

今のところは、第7話が一番後味がよかったストーリー。ボクちゃんは心置きなく与論要造を看取ることができたし、(欲しくないとか言ってたけど)金銭を手に入れたのだから、彼が一番の勝者だと感じた……が、目利きのみなさんの「家族ごっこができたし、一番大…

『鳴門秘帖』第6回『十年ぶりの再会』

脚本家の尾西兼一によれば、「NHK始まって以来(?)のエロティシズムとバイオレンスを加味したごった煮時代劇となった筈です」とのこと。『神谷玄次郎捕物控 』は? と言いたくなるが、たしかに『鳴門』のほうがちょいと濃い目かもしれない。ハエ取りリ…

『コンフィデンスマンJP』第4話~第6話

終わってみれば3話とも、ダー子たちが騙すつもりだった相手や通りすがりの人が幸せになっていた。 第5話が一番面白かった。なかでも、他局の『プロフェッショナル』のパロディ部分。レギュラー陣の芝居よりスタッフの演出力が前面に出るパートのほうがピリッ…

『コンフィデンスマンJP』第3話

古沢良太のドラマにしてはワクワクしないのはあいかわらずだが、回を追っておもしろさは増していると感じる。もはやどこからが"ボクちゃんにかけた罠"なのか見極めるのが視聴者のお仕事になっている。絵に感動したからって、あそこまで巨乳美大生に接近する…

吉報!

ニュースとドキュメンタリーはだめでもドラマだけはおおむねハイレベルなNHKが、大河ファンにたいへんな朗報をもたらしてくれた。2020年の大河は明智光秀主役の『麒麟がくる』と決定。脚本は池端俊策でしかもオリジナル。そして主演は長谷川博己。『真田丸』…

『コンフィデンスマンJP』第2話

前回に比べると、編集のテンポが向上したおかげか、滑ってる時の三谷コメディみたいな瞬間が減ってわりと見やすかった。 「日本は昔からギャンブル大国」ふふふ、これでパチンコdisもやってくれれば喝采を送るが、それは局側が許さないのかしらん。日本的お…

『サラメシ』雑感

ランチをのぞけば 人生が見えてくる働くオトナの昼ご飯 それが「サラメシ」 いったいいつまでやるんだと思いながらも、家人が録画してまで見たがるのでつき合っていたら、とうとうシーズン8に突入。今回は、ある種究極のオタク人生の一コマを拝めて楽しかっ…

『コンフィデンスマンJP』第1話

期待8割、不安2割くらいで待機していたところ……『リーガルハイ』(2013年放送の、いわゆるパート2)放送時のように、脚本家の冒険が好みに合わないという面はなかったが、演出のテンポか何かが微妙に肌に合わず、録画したもののまったくリピートしたい気持ちが…

ここ2年の連続ドラマ

*国内ドラマ~リアルタイム視聴2クールに1本か2本見る習慣はあいかわらず。『重版出来!』:圧倒的に印象に残る。一流クリエイターへの敬意、クリエイターを目指すも挫折する者への冷徹だが愛情あるまなざしに心を打たれた。『監獄のお姫さま』:クドカンだ…

『どこにもない国』後編

山田純大が日系アメリカ人将校の役で出演。骨太の役者なので、BSあたりで準主役くらいはやっていただきたいものだ。「排日移民法と戦った方ですね?」。丸山氏の同胞愛や反骨精神を表す重要なエピソードなのだが……もともとこの法律になじみがある視聴者にし…