2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『夏目漱石の妻』第4回『たたかう夫婦』

『坊ちゃん』のキヨ=鏡子なんて、こじつけすぎじゃあないかと思ったら、孫の房之介が唱えている説だとか。相性がいいんだか悪いんだかわからなくても結婚生活というものは続いていく、みたいなまとめもありだと思うが、肯定的な空気で終わらないと鏡子夫人…

『忠臣蔵の恋~四十八人目の恋』第4回『事件』

浅野内匠頭が刃傷事件を起こして即日切腹を命じられ、きよと十郎左衛門の縁組どころではなくなる。 吉良の造形がなんとも古めかしい単なる嫌な奴だった。大事なのはヒロインの波乱に満ちた生涯なので、吉良がらみの描写はサクサク進むことになりそうだ。内匠…

『Nのために』一挙再放送(TBSチャンネル1)

イヤミスの大家たる湊かなえは敬遠しているのだが、映像作品『贖罪』(WOWOW、黒澤清監督)には痺れた。『N』は友人が勧めていたので、CATVの放送を視聴。 のっぴきならない状況にもがきながら人を思い、ある時は黙って身を引く若者たち――号泣や絶叫に頼らずに…

『夏目漱石の妻』第3回『やっかいな客』

初回は流産、第2回は夫の神経衰弱と実家の零落。今回鏡子が直面したのは、かつての養子にたかりにくる塩原老人であった。 黒島結菜を初めて見たのは、鴎外の娘を演じたドキュメンタリー・ドラマだった。そのころから時代物が合う人だと思っていたが、今作で…

『狙撃』

原作未読。警察機構の改革ネタといい、公安の陰謀ネタといい、手あかがつきすぎではないのか。チェック機能が働かない第四権力がこんなドラマ作って悦に入るのは笑止。演出でおもしろくなっていればテーマなんかどうでもいいし、ヒロインと花村や成瀬の交流…

『夏目漱石の妻』第2回『吾輩は猫である』

前回は"動物的なオノマチ"を前面に出し過ぎていて、仮にも深窓のお嬢さん出の妻という雰囲気が足りない印象があった。第2回はカメラも引き気味だったし、尾野真千子も引くべきところは引いた演技で、自分にとっては納得のできる鏡子像になっていた。 シュー…

『忠臣蔵の恋~四十八人目の恋』第2回『縁談』

毎週土曜夜6時10分スタートという編成が、どんな視聴者を想定しているのかよくわからないが、地上波で連続時代劇をやるのはもはやNHKだけなので、また新作ができただけでもありがたい。吉良邸討ち入り前後のきぬの恋模様と浅野家の動向を、全20話で描くらし…