2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『MOZU Season 1~百舌の叫ぶ夜~』Episode 7

外面的な動きが大きかった前回と対照的に、静の印象が強い回。シングルファーザー室井の私的な部分が明かされた。あの立派な建物は、公安幹部専用の施設? 生瀬の抑えた芝居に、諦念、忍耐、愛情がにじむ。倉木の「からっぽのままなんです」を聞いた時の意味…

『おやじの背中』

『MOZU』パート1が終わったら、しばらく民放からおさらばするつもり……だったが、おもしろそうなドラマ情報が入ってきた。http://www.tbs.co.jp/oyajinosenaka/ 10組の父と子のドラマを1話完結で放送とな。その昔、『東芝日曜劇場』が1話完結で、良質なドラ…

『ロング・グッドバイ』最終回『早過ぎる』

主演 堀切園健太郎のドラマが終わった。後半は不快感しかなかった『負けて、勝つ』にくらべればはるかに楽しめたものの、最後の5分にねじ込んできた原子力批判、五輪批判がNHKらしくじつに小賢しい。ハードボイルド色が強めだった初回のあとは、猟奇趣味もや…

『MOZU Season 1~百舌の叫ぶ夜~』Episode 6

前半のクライマックスとしてあれ以上は考えられない。羽住英一郎、渾身の一話だった。羽住監督にはぜひ、暗めのアクション映画を撮ってもらいたい。それも、30代半ば以上のおっさんが活躍するやつ。美希の尾行結果報告を中心に、理路整然と新谷と爆破事件の…

『MOZU Season 1~百舌の叫ぶ夜~』Episode 5

意識が朦朧とした新谷の脳内に浮かぶ不穏な荒波で、一気に引き込まれた。こういうところは、本当に映画的だ。拷問現場にいあわせるチンピラに、『ダブルフェイス』で見覚えのある顔が混じっている。おもにチンピラで食っている俳優さんなのか。焼きゴテ(?)を…

『MOZU Season 1~百舌の叫ぶ夜~』Episode 4

3話ぶりにリアル視聴だけでなく録画をリピートすることができた。東と中神がコメディ映画のサイコパス・コンビみたいに見えてきて、ちと困った。負け犬を味わうためとかなんとか、ご丁寧な嫌がらせのお見舞いシーンは、たぶん照明の調節にむちゃくちゃ手間を…

『神谷玄次郎捕物控』最終回『霧の果て』

今年にはいってから、髷物ベストワンの座はずぅっと正月時代劇『鬼平外伝 老盗流転』が占めているが、『神谷』はそれに迫る出来であった。 番組開始前、一番の不安材料はあまりおもしろくない映画しか見たことがない本木克英が演出担当ということだったが、…

『軍師官兵衛』第17回『見捨てられた城』

たまには、よい点を多めに指摘しよう。合戦シーンで、死体と怪我人の準備に手間をかけているのがよくわかる。準備と後片付けの様子も比較的ていねいに撮っていると思う。 半兵衛の台詞だけ別の脚本家が書いているみたいだ。「おぬしの目はくらんでおる。おぬ…

『ロング・グッドバイ』第2回『女が階段を上る時』

今回は、ハードボイルドというよりまがまがしい雰囲気が濃厚だった。缶詰をほおばる安藤玉枝のどぎつい唇、若いスター女優のエログロ風遺作映画、闇医者と頭がおかしい息子が暮らす荒れた屋敷の三シーンが印象に残る。財前六郎とその父財前五郎(だよな?)の…