2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧
藤沢周平原作。2007年は時代劇の当たり年だった。大河は『風林火山』でひさびさに質的に盛り返したし、木曜時代劇には『風の果て』があった。『蝉しぐれ』ほど格調高くなく、『神谷』ほどチャンバラはない。土木工事の計画立案から完了までの苦労とか、婿入…
振り返ってみれば、パート2は悪い奴をふんじばってめでたしめでたしパターンが一つもなく、最終回もやりきれない事件だった。 「助けを呼ぶか?」「めんどくせ」は高橋光臣がかっこよかった。その後の「てめーらも獄門にかかりてえのか!」は山崎樹範がかっ…
D県 58万世帯 182万人 続いて公衆電話のアップ。 なぜ、人口だけでなく世帯数も出したのか、全話見終わってその重みがずしりと感じられる。そして公衆電話の意味も。 前回の台詞の「14年前の翔子ちゃん事件」を聞かせることで、視聴者にこれは14年間の物語な…
かっとなって毒婦を殺してしまった新七と、がさつな職人との結婚を控えたおすみの束の間の恋。こんな小ぬか雨が降る日には、惚れた男とすごしたひと時を思い出すのだから、おすみの人生も真っ暗ではないと語るお津世。薄闇に一つだけ火が灯っているような、…
役者の柄や力量の問題もあって記者クラブの面々が他と比べて軽すぎるのが不満だったのだが、東洋新聞本社の記者として堀部圭亮が投入されたので、画面の重みといやらしさがぐっと増した。「サツにどんな教育してんだ」がまるで無自覚なヤクザだ。疑問点をま…
今回は金田明夫がゲスト。飯富さん(金田)と馬場さん(高橋和也)が一緒に出てきて『風林火山』再来か!と期待したが、そんな場面はなかった。金田の控えめで渋い芝居を堪能した。 『神谷』パート2は第六回にして二度目の「悪党の密談を目撃した女が狙われ…
小間物屋・伊沢屋の若い女房お品(宮本真希)が出かけたきり三日も帰ってこない。ところが番頭の庄七が銀蔵に相談した矢先、四日目にしてお品が帰ってくる。お品は家を空けた三日間の記憶が無いと言い、主人の新兵衛(渡辺いっけい)も、これは神隠しに違い…
この緻密に作られたドラマのカットを数えてみようとしたが、5分で挫折。シーンを数えることにしてみたところ、「あと3日」の字幕が出るまでの7分間で、回想される三上自宅、屋外、署内、雨宮宅が合計12、現在シーンが、広報室、屋外、署内廊下、階段で合計…