2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

『ちかえもん』第3回『放蕩息子徳兵衛』

画面がにぎやかで目に楽しく遊び心のあるBGMが耳に楽しいドラマだ。磯部磯兵衛が漫画よりもそっと能動的で文才のある五十男になったらかくや、と思わせるちかえもん。彼が頭のなかで、ああでもないこうでもないと創作世界をいじくりまわす場面が愉快だ。アニ…

『真田丸』第3回『策略』

脚本家が書きたくて書いている題材だから大きな不安はなかったが、コメディパートの悪乗りや過度な現代風味だけは勘弁してほしいと思っていた。意外なことに、極太陰険大河『草燃える』(再放送録画視聴)でさえ、北条政子の妹たちが「お姉さまってば、聞い…

『フラジャイル』

ひどくつまらないわけではないのだが、"長瀬ドラマに外れなし"の文言が当てはまるほどおもしろくもないので、2話で脱落。 第1話は30分につき1事件(?)解決するスピード感重視、第2話ではじっくり1時間かけて一つの症例を解明。しゃべってる役者にもテレビの前…

『逃げる女』第3回『壊れたままの幸福』

慣れ合いがない、台詞や涙に頼るくどい説明がない、人と人とが近づく時には緊張感があり、二者の間には安易に越えられないラインがある。 公式HPではサスペンスと銘打っているようだが、自分にとっては久々のハードボイルドの佳作だ。鎌田敏夫の過去の連ドラ…

『真田丸』第1回『船出』

にやけちゃだめだ、にやけちゃだめだ、にやけちゃだめだ…… 『花燃ゆ』でさえ初回には光るところがあったし、『軍師官兵衛』だって7回くらいまではそこそこおもしろかった。終盤失速した『八重の桜』も初回は重厚かつ繊細で、ついに本格大河完全復活かと思わ…

正月時代劇 『吉原裏同心~新春吉原の大火~』

近年の正月時代劇では、主演のうまさと作品のまとまり具合で『御鑓拝借~酔いどれ小籐次留書~』(2013年、竹中直人主演)が一番印象に残る。 今作は、行方不明の女たちを探索する過程がすっとばされ気味なのと、CGが発達したからこその焼け跡現場再現にして…