2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『吉原裏同心』第12回

一度は越中山岡藩の剣術指南役の依頼を受けた幹殿が、自分の役目は吉原の女たちを守ることと思い直し、めでたく吉原永住を決める大団円。 帰ってきた神守夫妻に、おそらくは会頭の肝いりで売れっ子花魁たちが大サービスの宴会を開く。駆け落ち夫婦にとっては…

『おやじの背中』雑感

毎回脚本家を変える意欲作が終了した。極私的には、一に第五話『ドブコ』(木皿泉)、二に第八話『駄菓子』(池端俊策)、三、四がなくて五に第十話『北別府さん、どうぞ』(三谷幸喜)。木皿の軽快さが心地よく、池端の男の夢追い物語は、甘さと辛さの塩梅…

『吉原裏同心』第11回

幹殿が、仇討ちされる側を助太刀する話。汀女は武家の妻らしく夫を送り出し、薄墨太夫は止めようとする。これ、原作だとどんな理由づけなのだろう? 前回まで、薄墨太夫は吉原の女としての誇りを持つだけでなく、武家出身の名残もすこしはある人のように見え…

『吉原裏同心』第10回

優しさから出た嘘。嘘から出た実を期待して、相手をする優しさ。幼稚園向き道徳劇とは一線を画す人情劇が心に沁みる。 玉藻に言われた若者たちの仲立ちを、神守夫妻に押しつけてしまう四郎兵衛。近藤正臣のもじもじ芝居が笑えた。 先週、先々週と薄墨太夫成…