大森寿美男フルスロットル!

時代劇専門チャンネルで『鬼平犯科帳』、『仕掛人・藤枝梅安』の新作発表があった。

『梅安』の過去作は一回くらい見てそれきり。新作にも興味はなかった。

鬼平』は中村吉右衛門にとどめを刺す。時代劇関係者もあらたな『鬼平』は作りづらかろうと思っていた。

が、新作の脚本を映画、連続ドラマとも大森寿美男が書くと聞き、がぜん視聴意欲が湧いてきた! 2022年映画『梅安』の撮影に入り、2023年公開。『鬼平』はドラマシリーズ、映画とも2023年撮影、2024年公開ということで、時代劇ファンには何よりのプレゼントである。

贅沢な不満だが、これでまた大河ドラマへの大森再登板が遠のいた。骨太大河が書けそうなのに未登板なのが羽原大介だが、佐藤健玉山鉄二が主演で何か実現しないだろうか。

テレビ中継の肝は主役発表であり、梅安役が豊川悦司鬼平役が松本幸四郎とのこと。トヨエツは好きでも嫌いでもないが、丹下左膳など時代劇に出ても違和感はなかったので、心配なさそう。幸四郎は叔父さんの当たり役を引き継ぐわけで、プレッシャーが半端ないだろうし、鬼平は誰が演じても時代劇ファンがなんか言いそうだが、新しい鬼平を作ってくれることに期待したい。

監督は『梅安』が河毛俊作、『鬼平』ドラマが山下智彦、映画が杉田成道。『鬼平』のドラマと映画を逆にしたほうがよさそうな気もするが……このメンツなら水準以上は約束されたと言っても過言ではない。

中継で一番楽しめたのは、松村邦洋の物まね大盤振る舞い。また、この手の特番でやってください!