『デート~恋とはどんなものかしら~』第2話

*個人的連絡:Yさん、コメ返しは明日以降になります。

 

第1話で映像的にかなりおかしかったのが、法定速度でスクーターを走らせる迷惑な依子の後ろに車がぞろぞろという場面だった。今回はなし。主役の安全や道路封鎖の手間を考えれば、あんな滑稽な風景を一回見せてもらっただけでもラッキーというわけだ。二話連続で出てきたのが、依子が乱雑に並んだ調味料を整列させる癖。『名探偵モンク』にヒントを得たのか、作り手のアイデアか……それとも、杏の思いつき?

高等遊民はやくも二度目のデートでプロポーズの巻。
巧の悪友の家に広末涼子の『大好き!』のポスターが貼ってあるのはなんの伏線かと思ったら、ここで正解が出た。
結婚は契約という考え方が一致しているのだから、ヒロインは即OKかと思ったら、「向上心のない人とは結婚できません」ときた。
「みんなぼくをクズ呼ばわりするけど、女性が同じことやったら責めないくせにぃ!」くらい言わせるかどうかと思っていたら、言わせていた。ただし、予想外にマイルドな表現で。やはりワイドショーの上得意を刺激するのは剣呑だという現場の判断だろうか。

先週は、ぐずぐずしゃべりつづける3人に予定を狂わされる船長さんに同情したが、今回はものすごく疲れるポーズで静止している群舞のみなさんに同情してしまった。来週はどんな人たちが、このスットコドッコイ・カップル&お邪魔虫の被害をこうむるのか、楽しみだ。

予告では、依子も巧も眼帯をしていた。まさか綾波レイごっこではあるまい。巧は昭和趣味の高等遊民で、平成のオタクとは一線を画しているからなぁ。来週はどんな毒が仕込まれるか楽しみだ(ろくでもないことばかり楽しみ)。

巧の理想の女性は、ヘップバーンと原節子メーテル峰不二子を足して4で割ったタイプだとか。父親と依子の関係は、たしかに小津映画に出てくる笠智衆原節子の関係のバリエーションだ。でも他の3人はどこがどー似ているのか?? 一流映画批評家が好むのはオードリーではなくキャサリンの方だが、日本の視聴者への浸透率から言ってこの場合はオードリーを指すのだろうか。

知る限り、古沢良太のコメディの中核をなすのが堺雅人長谷川博己。舞台出身という後天的な要素以外に、声が高めで、いわゆる男臭いセックスアピールが皆無なところも共通している。コメディではないが、『探偵はBARにいる』の大泉洋については「皆無」かどうか判断しかねる。次に別種の古沢喜劇が放送される時は誰が主役をやるのだろう?
古沢コメディはJタレントをうまく使うのも特徴だ。『リーガルハイ』の田口くんはいいスパイスになっていたし、今回の中島くんもなかなか。長身も手伝ってスーツ姿がお父さんに背広借りました状態にならないのがいいし、意外とハセヒロの芝居のテンポに合わせて演技している。