『CRISIS:公安機動捜査隊特捜班』episode.7

いまのところ国内テロは暇と学歴を持て余した若者が起こし、小金と暇のある老人と主婦がシンパになったりするパターンばかりなので、進学校に通っていた大山に向かって坂本が「君はこっち側の人間じゃなかったのか」みたいなことを言うくだりは、私見ではいかにも作られたお話。

後味の悪さが売りみたいなドラマなので、大学生は一人ぐらいヤられてしまうかと危惧したが、特捜班のメンバー全員無事に任務を果たしてくれた。
大人たちが子供にほだされたりせず、冷静に行動するところがいつもながらかっこいい。
吉永まで大学キャンパスに出張るとは! 田中哲司の中年の貫禄と敏捷過ぎない動きに痺れた。
「今ならやり直せる」と言ってテロリストのバッグを取り上げる場面に、いかにも樫井らしい味がある。今後、一度くらい野間口氏の無茶なアクションシーンがありそうな気もする。
大山にはアクションシーンはむずかしいかな~、でも訓練のシーンがあるからもしかしたら……と期待していたら、特殊警棒を投げて発砲を阻止し、その後も格闘技を披露していておおいに惹きつけられた。冷静な取り調べで坂本に揺さぶりをかけるし、まさかのパスワードをめっけるし、テロリスト相手に武闘派するし、新木優子ファンには堪えられないエピソードだったのではないか。

「鍛冶は頭が切れすぎる」みたいなセリフが気になる。日本のドラマが一番苦手なのが金持ち描写、次が頭がいい人描写なのだが……金城一紀なら期待しても大丈夫、と思いたい。