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『神谷玄次郎捕物控2』第四回『密告』

前二回とはまたちがった方向のどんよりエピソードだった。いつもと毛色がちがうと思ったら、脚本が中村勝行、演出が酒井信行。玄次郎が脳内で謎解きする時間が長く、江戸ものらしい風俗描写に費やす時間が短かったが、たまにならこういう趣向もいい。ただし、「心の底まで冷えちまったぜ」はまったく要らない台詞だ。あの演出でそれが読み取れないような視聴者は、はなからこのドラマは受けつけないはずだ。まあしかし、NHKの悪い癖が出て主人公たちが犯人の八つ当たりに同調するところまでいかなかっただけましというもの。

山崎樹範に焦点が当たるのはパート1~2通じて初めて。時代劇に出ると見かけによらず野太いしっかりした声が出る俳優さんで、この作品のおかげでずいぶん評価が上がった。
水橋研二が演じるからには「絲吉が一筋縄でいく人間のはずはない」と思ったが、あからさまに態度がふてぶてしい源助がずいぶんと目くらまし兼にぎやかしの役に立っていた。
昔のチャンバラスターには、思索的な演技となるとからっきしなご仁もいたけれど、高橋光臣はその手のシーンでも鋭さを感じさせてなかなか。そろそろ『真田丸』のキャストも発表されるはず。この人にいい役が来てほしいものだが……。