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『花燃ゆ』第3回『ついてない男』

大河の各種スタッフは他局にくらべてレベルが高いのだから、賞賛すべきところを賞賛すると……いろいろなセット作りに予算も労力も投入されていると感じた。小田村家――この家の夫婦の存在はまったく邪魔でしかないのだが――のこじんまりした家屋も、少年たちが密談にふけるあばら家も、文と久坂が走り抜ける木立も力作であると思う。

で、ストーリーはといえば……。
中身、薄っ!
こんなにも45分間が空疎に感じられるとは。吉田松陰がいろいろやらかしたことに一応ふれてはいるものの、社会の緊迫した空気が伝わってこないし、第1回にくらべると松陰の熱意も描かれないので、歴史が動きそうな気配がちっとも感じられない。

寿のギャルぶりはあいかわらず。「なんのために私と結婚を」って、江戸時代に「夫にレジャーに連れてってもらう」ために結婚した奥さんはいないだよ。近年は、平安のお姫様に料理させちゃうのが大河ドラマだから、江戸末期なら推して知るべしではあるが、「あたしが料理するわっ!」なんつって奥方が女中さんの仕事を取るのを褒められたことのように描くのは笑止千万。

伊勢谷が死ぬ前にこちらが脱藩脱落したい気分だが、脚本家チームの片割れ、宮村優子女史がまだ登板していない。権力闘争を描ける人だから禁門の変あたりになったら、担当する可能性大である。ならば、次は宮村さんの番が回ってきたら見ることにしようか。