大河ドラマ『真田丸』プレミアムトークショー(雑な備忘録)

日時:2016年6月5日 午後2:30~3:45
会場:ホテル日航熊本、中宴会場『天草』
出席者:500名前後(県外からの来訪者が1割前後)
講師:新井浩文

と銘打っていたが、新井浩文を中心に(屋敷陽太郎Pと田中正Dにも)女性アナウンサーが大河の話を訊く、という体。開演前、「きょうはサプライズがあります!」との言葉があり、新しいキャストの発表でもあるのかと思いきや、なんと山本耕史の飛び入り参加であった。俳優さん登場時の歓声は予想以上!

新井発言
・きのう熊本に到着、行きつけの飲み屋に行った。年長者のあいだでは清正公は大人気だが、若い子に「加藤清正を演じている」と言っても反応が薄い。本妙寺で清正像を拝んだ。じっさいにあんな長い兜をかぶったら、ちょっと首を動かしただけで倒れてしまう。清正というと、綿密な土木工事をした人というイメージ。
荒戸源次郎との出会いから、映画界に入った。(『赤目四十八瀧心中未遂』や『ゲルマニウムの夜』の話が出なくて残念)
・屋敷さんには『64』でお世話になった。若いころ出た『少年たち3』の演出は田中さんだった。
・あて書きと言われているが、自分はあんなに酒癖悪くない。
・まだ出番終了時の脚本はできていない。
・30数話で、三成と清正の濡れ場がある。(温泉のシーン? 会場には、『平清盛』の例のシーンみたいなものと勘違いした人はいなかった……と思う)
・つけ髭は人毛!
・所作指導の先生はほとんど何も言わない。
・自分は人見知りだから、三谷さんのメアドを訊くような真似はできない。
・脚本がすべて。脚本を読み込んだとおり演じてみて、監督からダメ出しされたら、監督に従う。役作りのこだわりはない。
・このあと控室で煙草吸います。きょうの飛行機で帰る。時間が許すかぎりサインしますよ。

山本発言
加藤清正について上手にまとめる。
・時代劇では畳の縁を踏まないのがマナーとされるが、血気盛んな若者だったら踏むことだってあるだろう。役柄に応じて所作を変えることも必要だ。
・『オケピ!』で三谷さんと知り合った。「根がひどいやつ」と思われているふしがある。今作でも信繁の台詞に「どこか人を不快にさせるものを持っている」(←堺雅人の声色)とあった。撮影の合間に、堺さんから「山本さん、ずばっと言うからなぁ」(←堺雅人の声色)と言われた。アナウンサーから「本人の前でもそうやって物まねしたりするんですか?」と訊かれると、「しますよ。堺さんは『ふふっ』と言うだけ」。
・三成は熱いハートを持っているけれど、素直に出せない。三成と清正はもともとはものすごく仲がいい。
・演技について三谷さんにメールで確認したら「いいと思います」のリプライが来た。

屋敷P発言
・あて書きというのは、新井さんや山本さんの性格をそのまま書くということではなく、「こんな演技をさせたらはまるだろうな」という設定のこと。
(秀作も手がけるかわりあの『江』のPもやった人なので、なんとなく山師っぽいイメージを持っていたけれど、実直な勤め人風の方だった)

田中D発言
・皆さん、脚本の意を汲んで、よく演じてくださっている。
(『足尾から来た女』のDだったのか! 今後も田中Dの回はとくに期待したい)

Q&Aタイム
女性「自分は人間くさいなぁと思うのはどういうとき?」
新井「酒飲んでだらだらしてるとき(あと失念)」
山本「悩むとき(?じゃなかったかも、ほとんど憶えていない)」

小学校男子「得意なことはなんですか?」
新井「卓球は県代表になった」
山本「たくさんある。手品、ギターなど」
新井「君は何が得意なの?」
少年「バスケットやってます」
新井「ポジションは?」
少年「モニョモニョ」
新井「ベンチを守っていらっしゃる(客席、笑)がんばればうまくなるかもしれない……ならないかもしれない」

楽しい一時間十五分だった。山本氏による堺雅人の声色は傑作! 『スタジオパークからこんにちは』などでもぜひ披露していただきたい。新井氏は意外とこだわりがなく、「オファーが来ればなんでもやりたい」という印象。