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『デート~恋とはどんなものかしら~』第6話~第8話

第6話:演出がお初の洞功二ということもあり、また依子の隠された優しさが一つ浮き彫りになったこともあり、若干エモーショナルな色合いが濃い回であった。古沢キャストというと表面的なテクニックのみが取り沙汰されがちだが、松重豊長谷川博己とも内面からにじみ出るデリケートな表情が魅力的。太郎を茹でちゃった鍋でお雑煮作ってもらうのは、なんかいやだな。留美は情熱的な芸術家肌で五感が鋭そうだから当然料理もうまいのかと思っていたら、違ったのが愉快。

第7話:自分を初めとする意地悪視聴者のあいだにうっすら漂っていた留美の詐病疑惑の真相が明かされた回。息子に勝手に殺されていた巧父も、姿を現す。巧の結婚の動機が「母を安心させるため」となりにくくなってきた。巧父が「家で妻子を支えるのが一番大変だ」とかぬかしておったが、三十代なかばまで就労経験のない男にとって、外で働く以上に困難なことなどないはずだ(主夫になったら、ママ集団にいびられて再び引きこもる可能性は高いが)。まさか、ここらで主婦連の機嫌を取れという上からのお達しがあったのか?

第8話:やるとなったら、とことんやらねば気が済まない依子が「チャイムを鳴らすところから始まる」結納を断行。結納エピソードとバレンタイン・エピソードが並行して描かれた。第6話で依子を悩ませてきた母の亡霊が消えたと思ったら、今回は依子父にとっての脳内妻が登場。彼にとっては冷徹ではなくはじけた妻だったようだ。宗太郎はやはり妻に逃げられていた。アンサンブルのよいキャストだが、松尾諭がここまで感情の幅を見せるドラマは初めてだ。巧は依子に「ほんとうは恋がしたいんだろう」と言う。ええ~、そっちいっちゃうの?とがっかりしないでもない。ロマンチックラブ・イデオロギーの押し売りから解放されたドラマを期待していたのだが、タイトルに「恋とはどんなものかしら」が入っているから仕方ない。巧は自分に自信がないだけで、依子との相性のよさはわかっている。あとは、依子がどう気づくかが問題だ。ナイスガイ鷲尾とは、とても会話が弾むとは思えないのだが、どんなデートになるのやら。