『黒い画集~証言~』

松本清張の原作は未読。ほかの映像化作品も未見。

さすがNHKと感じたのは夜間シーンの照明で、バーの場面など『あてなよる』のスタッフが担当? と思うくらいムードたっぷり。
絵作りも音楽も谷原章介浅香航大の声も落ち着いていて、ストーリーも「最後は誰が誰をヤるのか?」と最後まで目が離せず、上質な和製ミステリドラマを堪能した。

再度の映像化で視聴者を飽きさせないためには、どこか改変しなくてはならないし、LGBTがどうのこうのというご時世なので、ああいう設定になったのだろう。しかしあんまりホモネタが素敵と思えない口としては、これから毎度毎度あっち方面の濡れ場を見せられるのもかなわん、というのが正直なところだ。

貞一郎宅のリビングの壁が独特な深みのある色合いだった。
なんで奥さんの友達はあんなに下品なのか、そこがちょいと残念。

智久による別れの作品が「黒い画集」なのかと思ったら、違った。『黒い画集』というのは今回の『証言』を含む短編集なのだとか。『天城越え』も収録されているのなら、ひとつ読んでみようか。