地上波フジとBSフジ

地上波:『剣客商売スペシャル『婚礼の夜』
久々に三冬と大治郎のキャスティングに納得したので、録画視聴。
鬼平犯科帳』で楽しませてくれた山下智彦D。今回も安心安定の演出で、まだまだ続けていただきたいと思った。『麒麟がくる』の撮影もこのドラマくらいの明度にしてくれると落ち着くのだが……。
大治郎は、婚礼を控えた友のためにみずから敵地に潜入し、己の手で強敵を討ち果たす。だが、三冬の恋はまだまだ成就しないのであった。
細かい法的な問題は気にしなくていい、時代劇ならではの醍醐味を堪能した。最後の大島ミチルのBGMも、祝福の曲のように聞こえる。
北大路欣也は現役感が強すぎるし、見るからに剣の腕も立ちそうなのがちょっと違和感あり。でも藤田まこと亡き今、仕方がない。
おはる役は万能選手の貫地谷しほり。年の差婚なのに姉さん女房の雰囲気を出せてさすがである。
冒頭の道場の稽古風景だけでも、高橋光臣を起用した甲斐があるというもの。重量感スピード感とも中堅どころではぴか一ではないか。もちろん一番の見せ場は終盤の大立ち回り。
瀧本美織がここまで女武芸者の所作ができて、コメディセンスもあるとは思わなんだ。
いつもは強面の印象が強い山田明郷がお茶を運ぶ姿がなんともほほえましい。
たっぷり2時間超時間を取ってくれて、時代劇ファンとしては感謝(しなくてはならない……フジだけど)。
今年の大河は好きで見ているが、あれだけ立ち回りを入れるのなら、一人くらい殺陣が上手い人に来て欲しい。高橋光臣山田純大も今年はお呼びがかからなかったか。

BS:『警視庁捜査資料室管理官SP』
タイトルから重厚なものと勘違いしていた。『踊る大捜査線』の夢よもう一度ということで、『踊る』スタッフが再結集して作ったドラマらしい。オタク心をくすぐるというより、内輪受けのムードに辟易して途中で離脱。ワンシチュエーションものを作ろうとする気概は尊重すべきだが、どういう層がメイン視聴者なのか見当がつかない。
瀧川英次は長台詞お疲れ様!という気分。
野添巡査長はまさか小橋めぐみじゃあるまいなと思ったら……小橋めぐみだった。まだ美貌と言ってよいと思うが、こういう役をやるようになったのか……。