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『4号警備』第3回

久しぶりにドラマを見て感動した。
トーカー被害に遭ったうえにネットで中傷されて故郷に帰るしかなさそうだった由宇が、ガードマンとしてガードキーパーズで働いている! 架空の人物の話なのに心の底から「よかったな!」と思ってしまうとは。

今回は人間を一面だけで決めつけない、多面的に描く作劇にしみじみした。鬼平に通じる味わいと言ったらこじつけか……ちょっと違うか。
一見軽薄そうな本田社長が、じつは社員の心身を案じていた。「生きて帰ってくる社員がいい社員だ!」
ブラック企業の社長はひどい奴だけど、子どもまで非難されるのはひどいよね……までならありがちな手法だが、そのあとに見ごたえがあった。社長を罵倒する朝比奈の姿で視聴者に少々留飲を下げさせておいて、最後に石丸の口から「お父さんは人殺しじゃないよ」、「あなたはもっと楽になってもいい」と語らせる。儲けが減ってもいいじゃないかなんて他人事だから言えるんだよなとか、欧米の企業だったら社員に変なゼッケンつけるいじめはなくともいきなり首切りだよなとか思ってしまった。が、とにかく嫌われ者に"加害者"のレッテルを貼って済ませない、宇田学の物語作家としての矜持に惚れた。公式HPの"「少しの勇気があったら」守れるものがある"が、次回はどんな形で描かれるのか楽しみだ。神谷の旦那が活躍してくれますように。

石丸の娘を演じた久保田紗友が、面長で大人びていて観察眼が鋭そうで忘れがたい。もう一度くらい登場してほしいものだ。