『忠臣蔵の恋~四十八人目の恋』第2回『縁談』

毎週土曜夜6時10分スタートという編成が、どんな視聴者を想定しているのかよくわからないが、地上波で連続時代劇をやるのはもはやNHKだけなので、また新作ができただけでもありがたい。
吉良邸討ち入り前後のきぬの恋模様と浅野家の動向を、全20話で描くらしい。
原作は、時代小説ファンのあいだでは評価が定まった感のある諸田玲子。スタッフは、時代劇でおなじみの清水一彦D、黛りんたろうDなど。手堅い娯楽作を見せてもらえそうだ。

武井咲は『平清盛』の常盤御前が悪くなかったし、たたずまいも時代劇に合っている。それだけに、驚いたりためらったりといった表情について、もうすこし演技指導があれば、と惜しまれる。ヒロインきぬの運命の人、礒貝十郎左衛門を演じるのが福士誠治。三十代では高橋光臣の次くらいにできる時代劇俳優なので、また準主役が回ってきてよかった。それにしても、なんでこの人大河からお呼びがかからないのか??
浅野内匠頭を演じているのは石橋保かと思ったら、今まで顔しか知らなかったといってもいいアイドルの今井翼だった。しっかり時代劇の演技ができていてびっくり。陽月華はさすがに危なげない演技。皆川猿時が出てきただけで笑ってしまった。三田佳子はもう別格。これからも要所要所で登場してお話を引き締めてくれるのだろう。初回の冒頭、佐藤隆太がずいぶん立派な顔つきになったと思った。