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『神谷玄次郎捕物控2』第六回『鬼ごっこ』

今回は金田明夫がゲスト。飯富さん(金田)と馬場さん(高橋和也)が一緒に出てきて『風林火山』再来か!と期待したが、そんな場面はなかった。金田の控えめで渋い芝居を堪能した。

『神谷』パート2は第六回にして二度目の「悪党の密談を目撃した女が狙われる」事件。藤沢周平はこのパターンにこだわりがあるのだろうか。

年老いた井筒屋忠兵衛がひょいひょい屋根に飛び移るのでびっくりする。手鉤を利用したロープウェイもどきのシーンには、スローダウンして停まってしまうのではないかとハラハラ。エンドロールに出てきた"国立国会図書館"は、この小道具の参照元ということか。大河のように『玄次郎紀行』みたいなミニ番組を後に付けて、創作の舞台裏やら時代背景やら見せて欲しいものだ。

孤独な人生を送ってきた元盗賊の晩年の恋物語、押し込み強盗の探索、終盤の大立ち回り、玄次郎が今までになく示したお津世の子への父性、と盛りだくさんな回だった。
女郎屋の女将が小沢真珠に似てるけど違うよなぁ……と思ったら、町田マリーだった。いかにも過去にいろいろあったと感じさせる険のある美貌が役にぴったり。
白鉢巻きに白襷姿の玄次郎はいつ見ても惚れ惚れするねえ。それにひきかえ、鳥飼の旦那はあんなに弱っちくても怪我もせず、神谷と違う種類の運の強さを感じさせる。
光臣の旦那は、忠兵衛の番頭の嘘の下手さに笑ってしまう芝居も達者だったし、全体的にすばらしいのだが、捕物の現場から去る時の歩き方に、もうちっと重みが欲しかった。

来週は『小ぬか雨』という風情のあるタイトル。楽しみではあるが、あと二回で終わってしまうのはなんとも寂しい。