『吉原裏同心』第11回

幹殿が、仇討ちされる側を助太刀する話。
汀女は武家の妻らしく夫を送り出し、薄墨太夫は止めようとする。
これ、原作だとどんな理由づけなのだろう? 前回まで、薄墨太夫は吉原の女としての誇りを持つだけでなく、武家出身の名残もすこしはある人のように見えていたのだが……汀女と差をつけないと話にならないというとか。

隠れた名優、野添義弘の登場に心躍ったものの、出番少なめであった。

NHKの時代劇で重宝されている豊原功補。『玄次郎捕物控』の翳りのある役もよかったし、『おそろし』でも今作でも好演。いずれも、程度の差はあれ諦念を漂わせて生きているところが共通点か。当たりはずれの大きい主役ばかり演じるよりも、この人のようにドラマのアクセントになるゲスト役者として生きていくほうが、失点少な目で力を発揮できるのかもしれない。

来週は最終回にしてようやく野々すみ花の踊りを拝めそうで楽しみだ。