『軍師官兵衛』第6話『信長の賭け』

完全にタイトル負けした内容だし、先週とちがってこれといったアクションシーンもなかったが、感想ゼロでもないので、いちおう書いておく。
信長の衣装がずいぶん凝ってるのと、今まで見たことがないタイプなのがおもしろかった。衣装の中身のおもしろくなさは、せめてナレーションで補ってくれまいか。叡山焼き討ちの説明があっさりしすぎ。

太兵衛が暴れれるもんだから、「モリの名を返上せよ」とな。「森やめて"林"にすんの?」と茶々入れようとしたが、"森"ではなく"母里"だった……。あの脚本で一人だけなんとか人間ドラマらしきものを感じさせるのが濱田岳で、彼は今まで思っていた以上に、いい俳優のようだ。前々からいい俳優と判明している高橋一生が、中谷美紀谷原章介に続いて無駄遣いされている。来週からもこの調子だとあまりに気の毒だ。

去年も一昨年も、妾、側室、後妻のたぐいが出てくるたびにキーキー言う女性がいたから、NHKも腰が引けるのだろうが、現代的視点で見た健全なおしどり夫婦以外出さずにいたら、まともな歴史ドラマは作れない。局上層部の方々は、武田信玄の三人の妻を描き、なおかつ視聴率もそこそこ取っていた『風林火山』を忘れまいぞ!

正室として、殿に二人目の男の子が必要だと思っているのに、「そなた一人でよい」なんて言われたら、逆にプレッシャー感じるのではないか? 歴史マニアの言によれば、親戚に養子候補はいくらでもいたとかで、なんのためにあんなエピソードを思いついたんだか……。

来年以降のOPを、主演の顔出し抜きの従来のものに戻してくれないかなぁ。再放送中の『徳川家康』の炎→鎧→山→川→海に、重厚な男性コーラス(曲は冨田勲)がかぶさるOPは、最高のOPの一つである。