『クロコーチ』第9話

冨田ジョージが映った瞬間から、黒河内と似てる気がしてならない。まさか主人公が、ジョージと日本人女性の息子ってことはないっスよね? 通常なら、ああいう素性の父親を持った人間が警察官にはなれないはずだし。うっかりすると清家の父親の死の真相がうやむやにされそうだけど、スタッフさん、その点もよろしく。

お偉いさんに向かって「でも、人を殺しちゃあだめでしょ?」と非難する黒河内。おまいさんだって、初回で二人ばかり撃ち殺してたがな。まさか、沢渡が命令する殺人はほんもので、黒河内のは狂言だったなんて、ぬるい展開にはなるまいな。

沢渡の計画が福井晴敏ばりのスケールで驚いた。TBSの予算から考えても(っていくらなのか知らないけど)、完全に未然に防がれるのだろうが、来週、彼なりの正義が開陳されたらおもしろい。

殺された美しい女性ジャーナリストが、たんに(たんにってこともないが)黒河内の恋人だったのか、それとも彼女の親族も三億円事件にかかわっていたのか? 予告で東大ちゃんが科捜研の女性の先輩に迫られてたけど……その手のおもしろおかしい描写はほどほどにな! ときどき沢渡以上に怖いのが小市慢太郎の目だ。彼は誰の派閥に属しているのか? 

『日経エンタ』を立ち読みした。まだ35歳だという『クロコーチ』のプロデューサがインタビューに答えていた。「前のめりの作品にしたい」ということで、演出家も30代が多いとか。その意気やよし! アラフィフが仕切ると、チャラいラブストーリー作れば簡単に高視聴率が取れた過去の成功体験にとらわれて、いいものができにくそうだ。4日後に30代パワーの炸裂が拝めますように。疑問のすべてを回収してくれなくてもいいので、なるべく大きなカタルシスを!