『リーガルハイ』Vol.6

盛りだくさんでテンポが悪いように感じられた前回と異なり、シンプルで疾走した印象。

一夫多妻的シチュエーションだと、テレビ局にキーキー、クレームの電話が殺到しそうだが、一妻多夫的設定にすればほとんどの視聴者はあほなフィクションとして笑い飛ばせる。それも、いかに皆が結婚制度にたいする先入観にとらわれているかの証なのだが。
鈴木保奈美はトレンディードラマに多数出演していたという噂だけ聞くとあまりいい印象はなかったのだが、この一年でそれが覆りつつある。『のぼうの城』での奥方役と共通するのは、からっとして気位の高い美しい女性の役ということ。特徴のある衣装はミッソーニ?と思ったが、テロップにはなかった。ともかく数年後、ああいう着こなしのむずかしそうな衣装が似合いそうで、ああいうキャラをこなせそうなタイプが、今の20代30代にいないなあ。みんな、お子ちゃまっぽい……しいて言えば、栗山千明か。

ずいぶん早くエンディング・テロップが流れるな~と思っていたら、早くも黛君の卒業とな! パート1の台詞どおり、古美門が自分のレベルに達したからということで、ちゃんと卒業認定している。一年間放映する大河ドラマでさえ、主要登場人物の成長を満足に描けなくなっていることを思うと、このドラマは偉い。来週の黛の活躍が楽しみだ。悪しきプチ古美門になるのか? うまく元師匠の裏をかく有能なネクサス・メンバーになるのか? そろそろ、小雪パートの比重がふえないとあかんよな。羽生→黛の恋愛模様はほどほどに願いたい。彼の深層心理には、愛憎半ばする歪んだ"古美門愛"があった、という結末になりそうだが。写真眺める時も、黛の向こうのピンボケ古美門見つめてる気配がある。