連続ドラマ

『悦ちゃん~昭和駄目パパ恋物語~』第5回「専属作詞家・碌太郎」

今回も愉快で盛りだくさんだった! 公式HPにユースケ・サンタマリアのインタビューが掲載されていた。「男が女性に求める要素は母性、ミステリアス、色気と3つあると思うんですけど、それぞれがその役割を担っている」この言葉さえ引用すれば、以下は蛇足で…

『悦ちゃん』第2回~第4回

『4号警備』もよかったが、この調子なら『悦ちゃん』が今年のNHKドラマ、マイベストになりそうな勢いだ。第2回でお嬢様との縁談は破談決定かと予想したら、意外と引っ張っている。 見合いののち、碌さんは心機一転名作をものするかと思いきやあいかわらず評…

『ブランケット・キャッツ』最終話『さよならのブランケット・キャット』

平成版『生きる』としてしばらく記憶に残りそうなエピソードだった。「死ぬな、死んじゃだめだ!」どの人間関係でも一歩踏み込むことができなかった秀亮が、たえ子を救おうとざぶざぶ海に入っていく。手持ちカメラが作る揺れる画面にも役者二人の演技にも、…

『ブランケット・キャッツ』いよいよ終盤へ

第5話『嫌われ者のブランケット・キャット』今のところ、第5話が一番意外性があって、プロットそのものにも魅せられた。老人の理不尽に見える用心深さの背景には、息子一家を喪う悲劇があった。卓也は浅はかだが純粋で、人の気持ちの核心がよくわかる。そん…

『悦ちゃん~昭和駄目パパ恋物語~』第1話

明るく楽しい連続ドラマが始まった。"時代劇"ならぬ"時代ドラマ"枠だそうな。『みをつくし料理帖』は総合点の高い時代劇だったが、小野寺のぎすぎすした物言いが、やっぱりいかにも藤本調で大好物とはいかなかった。今回は、昭和初期の風俗を楽しめればじゅ…

『ブランケット・キャッツ』第3話『二人ぽっちのブランケット・キャット』

健康、記憶、仕事、持ち家など今まで持っていたものを失った人々が苦しんでいた1話2話。長らく持ちたかったもの――ものというか、子どもだが――をあきらめて、次に進もうとするのが第3話。世間的には前2話のほうが深刻と受け取られるのだろうが、石田夫妻の痛…

『ブランケット・キャッツ』第2話『わが家の夢のブランケット・キャッツ』

岩合さんの『ネコ歩き』の向こうを張って、猫好きホイホイ企画がスタートした。 二匹一役はなさそうだ、二匹一役なのか三匹一役なのか? 初回、巧い具合に猫が椎名秀亮の肩に載ったが、あれは演技指導のたまものなのか、まさかトレーナーがぶん投げたのか? …

『破門 疫病神シリーズ』チャンネルNECO一挙放送

むっちゃおもろかった!末廣健一郎の威勢のよいBGMが耳に残る。 黒川博行の原作(『破門』、『疫病神』)は未読。2015年にBSスカパー!で連続放送されたのは知っていた。J:COMのおかげで2年後に拝めることができてありがたいことである。ヤの字のお仕事の人が…

『ダウントン・アビー6』第7回『悲しみの決断』

シーズン6は全10回だそうで、いよいよ7月9日で完全にお別れだ。予定通りシーズン3で止めておけばよかったのにと思ったこともあるが、延期したわりに怖れたほど脚本の質が落ちていない。プロットよりレトリックで魅せるのはあいかわらず。 観察眼、実行力とも…

『CRISIS:公安機動捜査隊特捜班』episode.8-10

episode.8間一髪、嫌味で保身しか考えないエリートみたいだった青沼が救援に駆けつけた、と見せて、すべては鍛冶の筋書き通りだった。この二ひねりと各自の特徴を生かしたアクションの組み合わせがおもしろい。樫井が秘密の技を繰り出す……なんてことはなく、…

『CRISIS:公安機動捜査隊特捜班』episode.7

いまのところ国内テロは暇と学歴を持て余した若者が起こし、小金と暇のある老人と主婦がシンパになったりするパターンばかりなので、進学校に通っていた大山に向かって坂本が「君はこっち側の人間じゃなかったのか」みたいなことを言うくだりは、私見ではい…

『CRISIS:公安機動捜査隊特捜班』episode.6

海外のドラマなら即射殺となるところ、日本特有の理由でそれができない。という現実をふまえて毎回工夫を凝らしたアクションシーンを見せてくれるドラマだが、今回も堪能した。それにしてもホームセンター店員の後片付け大変そうだな……。教団の面々がふた昔…

『CRISIS:公安機動捜査隊特捜班』episode.5

想定外で出てくる不審なおにいさんたちが物凄く人相悪いわけでもないので「平成維新軍?」と思ったが、そうではなかったらしい。ということで、episode.5は維新のみなさんお休みの回。 潜入捜査官の苦しみを語る西島秀俊……これ『ダブルフェイス』じゃないよ…

『小さな巨人』第4話

錚々たる人材を集めておきながら、ノンキャリが正義の浪花節とスポ根ドラマの型を延々見せる手法にそろそろ飽きてきた。2課が何を追ってるのかだけは気になるので、次回から1.3倍速と等倍を組み合わせた再生でチェックすることにしよう。 『THE FALL 警視ス…

『4号警備』第3回

久しぶりにドラマを見て感動した。ストーカー被害に遭ったうえにネットで中傷されて故郷に帰るしかなさそうだった由宇が、ガードマンとしてガードキーパーズで働いている! 架空の人物の話なのに心の底から「よかったな!」と思ってしまうとは。 今回は人間…

『CRISIS:公安機動捜査隊特捜班』episode.2

スカッと終わらない、主役チーム側が大人の解決策を受け入れたお話。「辞書から"秘密"という言葉を削除するべきかもしれない」「あいつらは鞭も入れないのによく走る」鍛冶の台詞に味がある。 冒頭の格闘技訓練シーンが嬉しい。二刀流はカリか? 主演のお二…

『小さな巨人』第1話

『LEADERS2』は手堅い作りだったし、現代ものなのに内野聖陽がくどすぎる芝居に走らなかったし、予想よりおもしろかった。ただ、怒号土下座涙ぬきでも熱いドラマはできるだろうに、といささかうんざりもさせられた。 『小さな巨人』は、しょっぱなのダーッと…

『4号警備』第2回

『CRISIS』より地道で危険なアクションがたまらない。最終回までにどれだけエスカレートするのだろうか?インターネットがらみの犯罪というのは、卑劣さが際立つ。「朝比奈! 朝比奈!」石丸の必死の呼びかけが印象に残る。叫んだだけだったけど、あの瞬間、…

『CRISIS:公安機動捜査隊特捜班』episode.1

『重版出来!』以来、自分から見たいと思う民放の連ドラが一つもなかったが、今期は『CRISIS』と『小さな巨人』が楽しみだ。 新幹線の狭いエリアでの立ち回りにわくわくした。とくに、犯人が振り回すリュックが稲見の顔すれすれ!の場面が印象に残る。(CGだ…

『4号警備』スタート

作:宇田学自分にとってこの人の前作は『ボーダーライン』。若き消防士の成長を中心に、消防の世界に生きる男女の葛藤や世相を描いた秀作だった。今回も出だしはしごく快調。主人公に回し下痢……ヒドい誤変換だ……回し蹴りをやらせたり、カーチェイスで車を壊…

『この世にたやすい仕事はない』スタート

長たらしいタイトルを「ない」で締めるのが流行ってるのかと思ったら、原作は津村記久子とか。黒電話やレトロなボンネットバスとパソコンが同時に出てくる、ちょっと不思議で楽し気な大人の童話が始まった。 どの職についても長続きしないヒロインが、カナリ…

『スリル!』

『赤の章』はNHK総合で放送、主人公は中野瞳。『黒の章』はBSプレミアムで放送、主人公は白井真之介。 『ハードナッツ!』の続編はどうなってるのか?と思っていたら、似たテイストのポップで楽しいミステリドラマが始まった。作家(蒔田光治、徳尾浩司)とデ…

今年のドラマ(NHK、BS以外)

上半期『重版出来!』の圧勝。というか、他に見たものがあるかどうかすら思い出せない。実写ではなくアニメだが、特例で『昭和元禄落語心中』も挙げたい。原作は未読。絵の魅力は原作がいいからと言われてしまったらそれまでだが、渋い中間色が粋でよかった…

『ハウス・オブ・カード 野望の階段』第8話

脂ぎった古沢良太みたいな脚本を軸に、毎回どぎつい権力闘争が繰り広げられる。 現代のリチャード三世――と言っていいのかどうかは不明、最後にどこまで上り詰めるのかはネタバレ情報を見ない限りわからないので――フランク下院議員は、応援してきたウォーカー…

『夏目漱石の妻』第4回『たたかう夫婦』

『坊ちゃん』のキヨ=鏡子なんて、こじつけすぎじゃあないかと思ったら、孫の房之介が唱えている説だとか。相性がいいんだか悪いんだかわからなくても結婚生活というものは続いていく、みたいなまとめもありだと思うが、肯定的な空気で終わらないと鏡子夫人…

『忠臣蔵の恋~四十八人目の恋』第4回『事件』

浅野内匠頭が刃傷事件を起こして即日切腹を命じられ、きよと十郎左衛門の縁組どころではなくなる。 吉良の造形がなんとも古めかしい単なる嫌な奴だった。大事なのはヒロインの波乱に満ちた生涯なので、吉良がらみの描写はサクサク進むことになりそうだ。内匠…

『Nのために』一挙再放送(TBSチャンネル1)

イヤミスの大家たる湊かなえは敬遠しているのだが、映像作品『贖罪』(WOWOW、黒澤清監督)には痺れた。『N』は友人が勧めていたので、CATVの放送を視聴。 のっぴきならない状況にもがきながら人を思い、ある時は黙って身を引く若者たち――号泣や絶叫に頼らずに…

『夏目漱石の妻』第3回『やっかいな客』

初回は流産、第2回は夫の神経衰弱と実家の零落。今回鏡子が直面したのは、かつての養子にたかりにくる塩原老人であった。 黒島結菜を初めて見たのは、鴎外の娘を演じたドキュメンタリー・ドラマだった。そのころから時代物が合う人だと思っていたが、今作で…

『夏目漱石の妻』第2回『吾輩は猫である』

前回は"動物的なオノマチ"を前面に出し過ぎていて、仮にも深窓のお嬢さん出の妻という雰囲気が足りない印象があった。第2回はカメラも引き気味だったし、尾野真千子も引くべきところは引いた演技で、自分にとっては納得のできる鏡子像になっていた。 シュー…

『忠臣蔵の恋~四十八人目の恋』第2回『縁談』

毎週土曜夜6時10分スタートという編成が、どんな視聴者を想定しているのかよくわからないが、地上波で連続時代劇をやるのはもはやNHKだけなので、また新作ができただけでもありがたい。吉良邸討ち入り前後のきぬの恋模様と浅野家の動向を、全20話で描くらし…

海外の歴史番組

『戦争と平和 WAR&PEACE』(NHK総合)トルストイの原作をどんなふうに料理してくれるのか、まだ様子見の段階だ。第1回はともかく平原の戦闘シーンに迫力があったので満足。ロケも衣裳も小道具もそうとう予算がかかっていそうだが、全8話なら息切れせずにやり…

『夏目漱石の妻』第1回『夢見る夫婦』

土曜ドラマをつまらなくするのは"仕事の邪魔しに出てくる妻"だし、『シン・ゴジラ』がおもしろかったのは「ゴジラとあたしとどっちが大事なのよっ!」みたいなことを言う女房族が出てこなかったからなのだが、池端俊策が書く話にかぎってはタイトルに「妻」…

『受験のシンデレラ』終わる

和田秀樹の原作は未読。生育環境や本人と周囲が"思い込んでいる"学力から将来の選択肢が少なそうだった女子高校生が、受験のカリスマと出会い、東大受験に挑む話。ヒロイン、遠藤真紀の受験のサクセスストーリーであるにとどまらず、本人と周囲の自己発見と…

新旧朝ドラ

オノマチ目当てで見た『カーネーション』がおもしろかったので、その後10作中5作に挑戦。『あまちゃん』はマイベスト、『マッサン』も政春中心の話は楽しんだ。『あさが来た』と『とと姉ちゃん』は三か月以内に視聴打ち切り。 『とと姉ちゃん』は、『マッサ…

『重版出来』第9話

心が「私をヒロインの参考にしても」と申し出るのを、「それはちょっと」と却下する中田がおかしい。でも、街をぞろぞろ歩く今時の女の子たちを眺めてもピンとこない。で、アユを一目見て、無意識に描こうとしていたタイプだと気づく。創作の神が与えたかの…

『重版出来』残りわずか2回!?

原作未読。野木亜紀子の脚色力が抜群である。ほんとうに表現したいものがあって台詞を選び、あるいは作り出しているのが伝わってくる。出版社がらみのお仕事ドラマ、そして質で仕事を選ぶオダギリジョー出演ということで見始めた。今年の民放としてはマイベ…

『ダウントン・アビー4』第9回『社交界』

イギリスの映画やドラマは、アメリカ人を田舎者あつかいするシーンになるとますます冴えてくる。今回は何度も声をあげて笑ってしまった……にしても、ハロルドの造形はやりすぎではないか? あるいは彼に「イギリスに文句は言わないよ。ぬるい風呂とか、ぬるい…

『逃げる女』終わる

梨江子が乗った電車がガタンゴトンと走り、エンディングテロップが流れる。このあたりで、本当に作り手が"逃げない"ドラマを見せてもらったとあらためて思い、青空と雲の塩梅が理想的な空の下、浜辺に立つ二人の女の後ろ姿を見て、黒崎Dは映画に負けないもの…

『ダウントン・アビー4』第4回『ロンドンの一夜』

大邸宅"ダウントン・アビー"を舞台に繰り広げられる群像劇も早や第四シーズン。巷で言われるほど格調高いお話ばかりではなく下世話なネタが多かったのだが、今シーズンはかなりどぎつい展開になってきた。とりあえず、グリーンをヤツメウナギの沼に放り込み…

『ちかえもん』第3回『放蕩息子徳兵衛』

画面がにぎやかで目に楽しく遊び心のあるBGMが耳に楽しいドラマだ。磯部磯兵衛が漫画よりもそっと能動的で文才のある五十男になったらかくや、と思わせるちかえもん。彼が頭のなかで、ああでもないこうでもないと創作世界をいじくりまわす場面が愉快だ。アニ…

『フラジャイル』

ひどくつまらないわけではないのだが、"長瀬ドラマに外れなし"の文言が当てはまるほどおもしろくもないので、2話で脱落。 第1話は30分につき1事件(?)解決するスピード感重視、第2話ではじっくり1時間かけて一つの症例を解明。しゃべってる役者にもテレビの前…

『逃げる女』第3回『壊れたままの幸福』

慣れ合いがない、台詞や涙に頼るくどい説明がない、人と人とが近づく時には緊張感があり、二者の間には安易に越えられないラインがある。 公式HPではサスペンスと銘打っているようだが、自分にとっては久々のハードボイルドの佳作だ。鎌田敏夫の過去の連ドラ…

『あさが来た』日本女性の恋人登場

朝ドラも半分終了。現在日本で(その人が載っているお札が)一番人気の福沢諭吉の登場は気になっていた。彼も無事無事登場したし、いちおうこれにて視聴終了。以下、異常長文注意。 11月上旬と現時点をくらべると、極私的評価は上出来ドラマから"ドーナツみ…

ドラマ、ゆく年くる年

今年は『64(ロクヨン)』、『洞窟おじさん』、『経世済民の男』シリーズ、『天皇の料理番』、『大杉探偵事務所~砕かれた過去編』がほぼ横並びのベスト5。次点で『一番電車が走った』。『料理番』は最近の大河に欠けた部分を描いているところが好きだった…

師走の時代劇

今年はBS時代劇『神谷玄次郎捕物控2』(高橋光臣主演)がダントツ、あとは木曜時代劇『まんまこと~麻之助裁定帳~』(福士誠治主演)くらいか……と思っていたら、今月は予想外の時代劇サービス月間だった。来年公開の映画『真田十勇士』(堤幸彦監督)では、…

今季の連ドラ

『おかしの家』地上波はこれ一択。石井裕也が描く、おおむね優しくときに残酷な寓話的世界。なんといっても柳田裕男(撮影)の作り出す画面が温かい。フィルム撮影なのかと思ったが、たしかめる術なし。いつつぶれてもおかしくない駄菓子屋の裏庭でだべる男…

『あさが来た』6週と2日経過

『あさが来た』はひと言で表すならまぎれもないプロの職人芸だ……好き嫌いはともかくとして。 どんなドラマを展開するのか方向やルールが明確で、メインストーリーはわかりやすく、話のつじつまが合い、道徳的な不快感はなく、知的な緊張感を強いることはなく…

『あさが来た』お師匠さんの出番が少ない件など

コミカド弁護士のご高説を聞かずとも、朝ドラは自分向きではなさそうなので、過去に見たのは三作品のみ。ダントツに好きなのは変化球と言われた『あまちゃん』、二番目に好きなのは朝ドラにしてはヒロインの柄が悪いと言われた『カーネーション』。『マッサ…

『洞窟おじさん』完全版始まる

13歳で親の虐待から逃れ、43年間サバイバル生活をしていた男の半生 という情報を先に聞いていたら食指は動かなかったが、7月に番組PRを見かけ、オノマチが出ているならと2時間版を見て……大正解だった。いくらでも湿っぽく演出できる話ながら、かなり抑え目の…

お盆の娯楽

汁気過剰の糾弾バラエティー『反日どうでしょう』が横行する休暇シーズン。とりあえず5本のテレビ番組を視聴。2本はたいへんおもしろく、1本はかなりおもしろかった。 1.『キャンプX 実録・スパイ養成学校』(AXNミステリー)カナダ製ドキュメンタリー。二…